風が運んだのは、小さくて鮮やかな黄色い花びら







「何、してるんだ?」



花壇の縁に腰掛けて、カシスが持つ黄色い花の花束に、シードルが赤いリボンを結び付けている。



そんな光景に出くわした。



まずカシスが振り返る。

握りつぶさないように優しく優しく、花束に手を添えたままで。



続いてシードルが振り返る。

リボンをきゅ、と結んで、その形を整えて、その固さを確認して。



二人は、ほぼ同時に微笑む



「いらっしゃい、ガナッシュ」



完全に手が空いたシードルが手招きをする。



「いらっしゃいって・・・・。」

公共の花壇に、いらっしゃいも何もない、なんて思いながら手招きに応じる



「おめでとうございます。」



作ったような口調で、シードル。

カシスの手の中の花束を取る。それから、ガナッシュに差し出した



「・・・・・?」



「ガナッシュが、第一号だな。」

カシスが笑う。



「何の第一号なんだ?」

「僕らがここに来て、それから来た人の、第一号。」



よく、分からない。



「記念に、花束を贈呈します。」

受け取ってください、とまた作ったような口調



彼らの遊びは、時に理解し難い



「受け取らないの?」

否定期待のシードルの問い



花は綺麗だ



似つかわしくない



「そんなガラじゃ、ないだろ?」



黄色い花は、まぶしすぎる





シードルと、カシス。

二人揃って、困ったような顔をする



「でも、第一号は君だよ?」

「第二号でも、構わないさ」

「ううん・・・。君に、受け取って欲しい」

真剣な眼差しで



全く違うのに、よく似た二対の瞳が見つめる



非難するでもなく見下ろした風もなく

受け入れる広さと受け止めて欲しい望みを持った瞳で



誘われるように花束を受け取った



摘み取られたばかりの花は、日の光を浴びて



生き生きと、輝いている



「ガナッシュに、幸せがありますように。」

空いた手を、祈るように胸の前で組んで

シードルは謳う



「それ、捨てるなよ。」

一仕事終えた後の、晴れやかな顔で

カシスは笑う



なんとなく、恥ずかしい。



「話でもしていく?」

「・・・いや、用事があるから。」

「ふぅん・・・?」

花がしおれる前に、活けてやらないと、と思う



「またね。」

「またな〜。」

「あぁ・・・・。」







またおいで











黄色い花



たくさんの花



あなたに幸せがありますように





黄色い花



陽光のような彩が



あなたの中の心の闇を



優しく照らしてくれますように















+添え言+

なんでこのお題カタコトばっかなんだろう
まだ2題目だけどね。
でも5題中2題だから4割ですね。









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